バイオマス発電とは

化石燃料を主軸として使用してきた昨今、地球温暖化が問題となり環境にやさしい再生可能エネルギーが注目を浴びています。
本来であれば廃棄される可燃性産業廃棄物を燃料として利用し、発生した蒸気でタービンを回すことで電気を生み出すことができます。

バイオマス発電の利点

資源を有効活用し地球温暖化防止に貢献

燃料となる材料は、木材加工で発生する端材、間伐材、建築廃材などの木質バイオマス全般と産業廃棄物の紙とプラスチックにより形成されたRPF等を利用することができます。多様な燃料を燃やすことができるため、コストを削減でき効率的な発電を行うことが可能です。
重油や灯油を1ℓ燃焼すれば約2.5kg排出されるCO2も、本来は廃棄されていた廃棄物を燃料にすることで、地球に負担をかけることなくカーボンニュートラル(※1)により排出をカウントされません。

※1 カーボンニュートラルとは
木質バイオマスを燃焼させるとCO2が排出されますが、成長過程における光合成によりCO2を吸収するので大気中のCO2の増減には影響しないと考えられ、CO2の排出はカウントされません。

小規模発電による地域循環型社会の形成

近年、林地残材等の木質バイオマスを利用したバイオマス発電が多く導入されています。木質バイオマス燃料を地域内で調達することで、地域に賦存する未利用材等を活用できます。地域の所得利益の還元に繋がりますので、農山村の活性化や防災等様々な効果も期待できます。

ただし、FIT(固定価格買取制度)のモデルプランにより、5000kW以上の発電設備が多く計画されていますが、大量の燃料調達に難航する例が相次いでいます。
地域内で燃料の地産地消が可能な1000kW以下程度の小規模木質バイオマス発電を推進致します。
弊社bailerは地域循環型社会を形成する小規模発電に最適です。

発電のメカニズムについて

バイオマス燃料を燃焼させてボイラにて熱交換を行い蒸気を生成し
大量の蒸気を各発電機に送り、蒸気タービンを回すことで発電を行います。

おすすめの発電システム

バイオマス蒸気ボイラで1時間に4トンの蒸気を生成し最大約300kWの発電を行うことができます。

小規模バイオマス発電を行うことで以下のようなメリットがあります

  • 蒸気発電機とバイナリー発電機を組み合わせた高効率な発電システムであり、
    油焚きボイラから切り替えることで燃料費を抑えることができ売電収入も期待できる。
  • 電気事業法の規制にかからない最大300kWの発電が可能。
  • 小規模発電による木チップの地産地消を達成することで、地域循環型社会を形成できる

発電を終えた後の蒸気を暖房や給湯等に利用することで無駄なくエネルギーを活用できます。

木質バイオマス発電の現状

2012年7月よりスタートした、FIT(固定価格買取制度)により国内のバイオマス発電は広く普及してきました。中でも、買取価格が特に高い間伐材由来の木質バイオマスを燃料とした、1000kWを超えるバイオマス発電所は多く設立されています。
モデルプランとして推奨された5000kW級の発電では、木質バイオマスが年間10万m3程度、集材予測範囲では半径50km程度が必要とされています。設立される木質バイオマス発電所の数が増加するにつれて、燃料となる木質バイオマスも比例して必要となりますが、他の木質バイオマス発電所と燃料の集材範囲が競合するため、安定的な木質バイオマスの調達は課題として浮き彫りとなっています。

RPF発電のすすめ

そのため、弊社がおすすめする発電プランは以下の2つとなります。

  1. 地域で集材可能範囲である1000kW以下の小規模木質バイオマス発電
  2. 低価格高熱量のRPFを燃料とするRPF発電(廃棄物系バイオマス発電)

1000kW以下の小規模木質バイオマス発電は地域の実情に見合った地産地消の範囲で集材が可能なため、安定した燃料調達が可能となります。RPF発電で燃料として用いられる「RPF」とはRefuse Paper & Plastic Fuel の略称で、産業系廃棄物のうち主に古紙とプラスチックを原料とした高熱量の固形燃料です。成分にもよりますが、低位発熱量でも約6000kcal/hもあるため、石炭や化石燃料の代替燃料として用いられています。

弊社ではこのRPFを用いたRPF発電を推奨しています

RPF発電のメリットは主に以下の通りです。

  • 本来は廃棄物として処分されるものを燃料として活用するため環境に優しい。
  • 廃棄物由来の原料から選別するため非常に安価で、品質も安定している。
  • 原油価格に大きく左右される化石燃料に比べ、RPFの価格は安定している

PF発電を行った後の燃焼ガスはまだ十分に熱量を持っています。例えば発電した電力は工場内の照明や動力として使用し、燃焼ガスは熱交換して工場内の暖房や給湯に使うことで無駄なくエネルギーを有効活用できます。